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篠原 正憲; 石塚 悦男; 島崎 洋祐; 澤畑 洋明
JAEA-Technology 2016-033, 65 Pages, 2017/01
高温工学試験研究炉の起動用中性子源交換作業において、中性子線による作業員の被ばくを低減させるため、燃料交換機遮蔽キャスク下部に仮設中性子遮蔽体を設置した場合の線量当量率をPHITSコードで計算した。この結果、仮設中性子遮蔽体を燃料交換機遮蔽キャスク下部に設置することによって、中性子線による線量当量率を約1桁程度低くできることが明らかとなった。また、実際の交換作業において、仮設中性子遮蔽体を設置した結果、作業員の被ばく積算線量は0.3mSv人となり、前回の0.7mSv人と比較して半減させることができた。
安藤 真樹; 岡嶋 成晃; 大井川 宏之
JAERI-Research 2001-017, 20 Pages, 2001/03
組成・外径の異なる6種類の円筒形サンプルを用い、U自己遮蔽効果を変化させたドップラー効果測定実験を行い、FCA解析手法の予測精度を評価した。実験は、800までのサンプル加熱反応度価値測定法により行った。解析では、PEACO-Xコードにより求めたサンプルの実効断面積を用いドップラー効果を計算した。拡散理論に基づく解析の結果、金属ウラン及び二酸化ウランサンプルでは実験値と計算値はよく一致したが、背景断面積が大きくU自己遮蔽効果が小さいサンプルについては、10%~30%の過小評価となった。輸送計算によりこの過小評価は改善されたが、背景断面積が300barn以上であるサンプルに対しては、依然20%程度の過小評価であった。
佐藤 聡; 高津 英幸; 真木 紘一*; 関 泰
J. Fusion Eng. Des., 30(3), p.1076 - 1080, 1996/12
国際熱核融合実験炉(ITER)排気ダクト周囲のトロイダルコイル(TFC)に対する遮蔽解析を、2次元SN放射線輸送解析コードDOT3.5を用いて、ダイバータ遮蔽体が無い場合と有る場合に関して行った。ダイバータ遮蔽体が無い場合、排気ダクト周囲のTECの核的応答を1桁減少させるには、排気ダクトの壁厚を約160mm増加させる必要があり、TFCの遮蔽設計目標値を満足するには、約480mmの厚さの排気ダクト壁が必要である。140mm幅のスリットを有する480mm厚さのダイバータ遮蔽体を、排気ダクト入口の前に設置することによって、TFCの核的応答は、約1/16になった。ダイバータ遮蔽体が有る場合には、TFCの遮蔽設計目標値を満足するには、約290mm厚さの排気ダクト壁が必要である。
中根 佳弘; 林 克己*; 坂本 幸夫; 義澤 宣明*; 中尾 徳晶*; 伴 秀一*; 平山 英夫*; 上蓑 義朋*; 秦 和夫*; 中村 尚司*
JAERI-Data/Code 96-029, 80 Pages, 1996/09
加速器遮蔽のための計算コード及び核データライブラリの評価を目的として、原研炉物理研究委員会の加速器遮蔽ワーキンググループにおいて低、中間及び高エネルギー陽子加速器における鉄及びコンクリート遮蔽体の中性子透過実験に基づく4題のベンチマーク問題を作成した。この問題集にはTIARAにおける43及び68MeV陽子からの準単色中性子の鉄及びコンクリート遮蔽体透過、KEKにおける500MeV陽子照射を受ける鉄ビームストップ内部および周囲での中性子束分布、LBLにおける6.2GeV陽子照射を受ける厚いコンクリート遮蔽体内部での反応率分布、CERNにおける24GeV陽子照射を受ける鉄ビームダンプ内部での中性子束及びハドロン束分布に関する問題を収録した。
小手川 洋*
JAERI-Data/Code 96-020, 45 Pages, 1996/06
100MeVから10GeVまでの高エネルギー陽子入射による、陽子完全静止距離を有する、C、Cu、U-238標的中で発生する体積線源中性子に対して、普通コンクリートと鉄の遮蔽体を通過した中性子と2次線の線量当量を計算出来る点減衰核積分計算コードPKN-HP及びそのためのデータライブラリーを作成した。典型的な加速器施設の遮蔽体系についてのPKN-HPコードの計算結果を、他の簡易計算法による計算結果及び実験結果と比較することで、コードの有用性を検証した。
浅野 芳裕; 笹本 宣雄
IRPA9: 1996 International Congress on Radiation Protection, Proceedings, p.4_582 - 4_585, 1996/04
現在、日本では大型放射光施設SPring-8を原研、理研共同で建設している。このSPring-8施設のビームラインで得られる放射光ビームは、かつて存在しなかった程の大強度、高輝度が得られると予想され、従って安全設計上も充分な検討を必要とされる。現在、我々は、モンテカルロコードEGS4、ITS3.0を用いて、詳細設計計算を実施しており、また、放射光ビームライン遮蔽設計計算コードSTAC8、点減衰核コード等のG33等を用いて、設計計算を行っている。これらから得られた知見は、ヨーロッパのESRF、USAのAPSなど、第3世代放射光施設に役立つと思われる。現に、SLAC及びAPSなどの担当者から問合せ等があり、議論を進めている。これらのことについて、放射線防護の最大の国際会議である上記会議において報告する。
岡嶋 成晃; 大井川 宏之; 安藤 真樹; 向山 武彦
Proc. of 9th Int. Symp. on Reactor Dosimetry, 0, p.172 - 179, 1996/00
高速炉の安全性において、負のフィードバック効果として重要なドップラー効果の高温域での予測精度向上を図るために、FCAにおいて2000Cまでのドップラー効果測定を行った。測定には、(1)サンプル加熱・反応度価値変化測定法(1500Cまで)と(2)箔加熱・反応率変化測定法(2000Cまで)を用いた。ドップラー効果の中性子スペクトル依存性を調べるために、組成の異なる3つの体系において、測定を行った。解析では、共鳴遮蔽効果を正確に計算する超詳細群セル計算コード(PEACO-X)を用いた。サンプル加熱法によるドップラー反応度は一次摂動法により求めた。箔加熱法による反応率変化は、基本モードが成立していると仮定して、PEACO-Xと従来のセル計算結果から算出した。これらの計算には、核データとしてJENDL-3.2を用いた。計算は、ドップラー反応度では実験値を若干過小評価し、反応率変化では実験値と良い一致を示した。
大山 幸夫; 市原 千博*
プラズマ・核融合学会誌, 72(1), p.83 - 90, 1996/00
核融合中性子に対しては核データ、輸送計算コードによってその中性子工学特性を解析することができるが、これらの結果がどの程度の精度であるかを知ることは重要である。この精度は通常ベンチマーク実験と呼ばれる実験的手段で確認される。この実験は対象を断面積か計算手法かのどちらかに絞るかで断面積ベンチマークと工学的ベンチマークに分けられる。これら2種のベンチマーク実験について最近の研究を中心に紹介する。
中島 宏; 坂本 幸夫; 田中 俊一; 長谷川 明; 深堀 智生; 西田 雄彦; 笹本 宣雄; 田中 進; 中村 尚司*; 秦 和夫*; et al.
JAERI-Data/Code 94-012, 90 Pages, 1994/09
中高エネルギー領域の加速器遮蔽のための計算・モデル及び核データの評価を目的として、炉物理委員会・遮蔽専門部会において、6種類のベンチマーク問題が選択された。このベンチマーク問題には、陽子、粒子及び電子による厚いターゲットからの中性子収量に関する3種類のデータと陽子による2次中性子及び光子に関する3種類の遮蔽実験データが収録されている。また、解析のために、500MeVまでの中性子と300MeVまでの光子に対して、中性子反応断面積及び光核反応中性子生成断面積も収録されている。
鈴木 友雄*; 長谷川 明; 田中 俊一; 中島 宏
JAERI-Data/Code 94-002, 22 Pages, 1994/07
高精度の遮蔽計算を行うコードシステムの完成を目標に、その計算手法の基礎を確立するため、1~3次元の各形状に対する放射線輸送コードシステムBERMUDAを開発した。本コードシステムでは、空間に関する直接積分法とエネルギーに関する多群モデルとを組み合わせて、定常状態での輸送方程式を数値的に解き、中性子、ガンマ線あるいは随伴中性子の各線束の空間、角度、エネルギー分布を求めている。平成4年に第I部中性子輸送コードがJAERI1327に、平成5年に第II部ガンマ線輸送コードがJAERI-M93-143に報告された。本報告書は第III部として、随伴中性子束計算用の1次元球体系用の輸送コードの開発について報告している。計算式の導出、計算法の概要とコードの適用性テストについて述べると共に、主目的としては、コード使用マニュアルとして、ジョブ制御文と入力データの準備、さらに出力データの概略について述べている。
浅野 芳裕; 笹本 宣雄
Radiation Physics and Chemistry, 44(1-2), p.133 - 137, 1994/00
第3世代放射光施設のように、高輝度、高エネルギー放射光ビームラインの建設には、安全性および建設コストの面から適切な遮蔽をする必要がある。この遮蔽設計計算を簡便にかつ、精度の高い計算が行えるコードを開発した。コードの特徴として、放射光源から任意の位置での再生効果を考慮した遮蔽計算を行うことができること、放射光の偏向が考慮できることなどである。また、モンテカルロ計算コードEGS4との比較計算を行い、かなり良い精度で一致することを確認した。これらのことについて述べた。
浅野 芳裕; 笹本 宣雄
Radiation Physics and Chemistry, 44(1-2), p.133 - 137, 1994/00
被引用回数:16 パーセンタイル:78.48(Chemistry, Physical)大型放射光施設ビームライン遮蔽安全設計のための計算コードを開発した。このコードは、BNLのPhotonコードを基に、光源としてアンジュレータも考慮できるようになっている。光子の散乱現象においても、偏極による影響、角度分布がコヒーレント、インコヒーレント散乱過程で考慮することができる。また線量当量計算も、ヒルドアップ効果とともに考慮することができる。このコードを用いてSPring-8施設ビームラインの概念設計を行うとともに、他のコード(モンテカルロ計算コード)との比較計算、および文部省高エネルギー物理学研究所放射光施設ビームライン14Cを用いたベンチマーク実験の結果についても発表を行う。
鈴木 友雄*; 長谷川 明; 田中 俊一; 中島 宏
JAERI-M 93-143, 82 Pages, 1993/07
高精度の遮蔽計算を行うコードシステムの完成を目標に、その計算手法の基礎を確立するため、1~3次元の各形状に対する放射線輸送コードシステムBERMUDAを開発した。本コードシステムでは直接積分法と、エネルギーに関する多群モデルを組合わせて定常状態での輸送方程式を数値的に解き、中性子、ガンマ線あるいは隨伴中性子の各線束の空間、角度、エネルギー分布を求めている。平成4年に第I部中性子輸送コードがJAERI-1327として報告された。本報告書は第II部としてガンマ線輸送コードの開発について報告している。計算法の概要を述べると共に、主目的としては、次の4個のガンマ線輸送コード:1)BERMUDA-1DG、2)同-2DG、3)同-2DG-S16及び、4)同-3DGの使用マニュアルとして、ジョブ制御文と入力データの準備、更に出力データの概要について述べている。
鈴木 友雄; 長谷川 明; 田中 俊一; 中島 宏
JAERI 1327, 110 Pages, 1992/05
核融合炉遮蔽ベンチマーク実験の解析,一般の原子炉施設等の高精度の遮蔽計算を行うコードシステムの完成を目標に、その計算手法の基礎を確立するため、1~3次元の各典型的形状に対する放射線輸送コードシステムBERMUDAを開発した。本コードシステムでは直接積分法と、エネルギーに関する多群モデルを組合わせて定常状態での輸送方程式を数値的に解き、中性子、ガンマ線、あるいは随伴中性子の各線束の空間、角度、エネルギー分布を求めている。コードの適用性テストはFNSを用いて行ったベンチマーク実験の解析によって行った。本報告書の第I部では、4個の中性子輸送コードBERMUDA-1DN、同-2DN、同-2DN-S16及び同-3DNの使用マニュアルとして、計算法、適用性検討結果、群定数ライブラリー、使用に際してのジョブ制御文と入力データの準備について述べた。
笹本 宣雄; 黒坂 範雄*
JAERI-M 90-229, 61 Pages, 1991/01
加速器遮蔽設計上、施設内外の放射線分布の把握が重要である。点減衰核積分コードQAD-CGをもとに、パソコン版の高エネルギー電子加速器遮蔽計算コードQAD-SORを開発した。本コードは、対話形式により3次元形状遮蔽体周辺の線量率分布を計算し、結果をパソコン上に画面表示することができる。本レポートは、QAD-SORの使用法を説明するものである。
坂本 幸夫; 内藤 俶孝
JAERI-M 90-203, 305 Pages, 1990/11
核燃料施設の遮蔽安全性評価のために計算コードRADHEAT-V4を開発した。この計算コードの計算精度の確認と使用上の問題点を把握するために、18題のベンチマーク問題を選定して解析計算を行なった。放射線は中性子とガンマ線であり、問題の種類は透過、ストリーミング、及びスカイシャインの3種類である。解析結果は、在来のSnコードANISN、DOT3.5及びモンテカルロコードMORSEより、おおむね高い精度を示した。しかし、大きな記憶容量を要すること、I/O回数が多い等使用上の問題があることも分かった。
山野 直樹*; 南 多善*; 小山 謹二; 内藤 俶孝
JAERI 1316, 307 Pages, 1989/03
中性子と光子の輸送解析を精度よく行い遮蔽安全性を評価するためのモジュール化された計算コードシステムRADHEAT-V4を開発した。このシステムは、多群の中性子と光子断面積セットを作成するモジュール、中性子と光子の輸送現象を解析するモジュール及び原子炉や遮蔽体内の放射線による原子のはじき出しやエネルギーの蓄積を計算するモジュールからなる。放射線束の角度分布を精度良く評価するための新しい方法を開発し、このコードシステムに用いた。この結果、本コードは核分裂炉や核融合炉の遮蔽問題を精度良く評価するのに使用できること、また非等方性線源や一方向に強い漏出を有する媒質中の角度束について、従来問題となっていた、負の値を発生したり振動したりする現象が発生しないことが分かった。本報告書はRADHEAT-V4の使用手引書でもある。
中原 康明
JAERI-M 85-116, 259 Pages, 1985/08
昭和59年度における原子炉工学部の研究活動状況をとりまとめた。原子炉工学部の研究は、多目的高温ガス炉の開発、核融合炉の開発、及び動燃事業団による液体金属冷却高速増殖炉の開発に密接に関連するものが多い。核データと群定数、炉理論とコード開発、積分実験と解析、核融合ニュートロニクス、遮蔽、原子炉計装、炉制御と異常診断、保障措置技術、及び炉物理に関する研究委員会活動の各分野にわたり当該年度に得た多くの成果を述べている。
石黒 幸雄*
JAERI-M 85-017, 298 Pages, 1985/03
原子力における様々な分野のソフトウェア開発の研究を活性化するため、原子力コード研究委員会と炉物理研究委員会の共催による第1回の「原子力におけるソフトウェア開発研究会」が昭和59年9月27~28日、日本原子力研究所・東海研究所において開催された。この報告書は当研究会での報告を概括したものである。今回の研究会では第1回目としての試みもあり、(1)三次元輸送コードの開発、(2)原子力コードのベクトル化、(3)熱水力・安全解析コードに関する発表を行った。また、招待講演による発表も含んでいる。
竹内 清*; 笹本 宣雄; 金井 康二*
JAERI-M 84-244, 97 Pages, 1985/02
2次元(r,Z)形状における放射線輸送計算を目的として、1973年に開発され、1980年に改訂されたボルツマン輸送方程式の直接積分法コードPALLAS-2DCYを改良、整備して、PALLAS-2DCY-FXを新たに作成した。本コードは、中性子およびガンマ線の遮断計算用に開発されたものである。その主な特徴は、非散乱線束を解析的に計算するルーチンを備え、ダクトやボイド中のストリーミング問題、スカイシャイン問題を正確に計算できる点にある。本報告はコードの入出力データの詳細な説明を与えるものであり、あわせてコード使用の際に必要な情報および種々のテスト問題の計算例について記述している。